スクランの沢近の顔が徐々に、しかし確実に変貌を遂げているので、ここで報告しておきたい。
最初のころの沢近さん。素直にかわいいと言える、それが大事。
最近の沢近さん・・・・・。
最近の沢近さん。これだけ見ると北斗の拳っぽい。
初期型に比べて最近のは、どうも顔がバタ臭い。
(注)バタ臭い。バター臭いの略。西洋っぽい、西洋かぶれの意味で使われる。死語。
スクランのなかで、この沢近ってとても好きなキャラだったんだけど、このバタ臭さには正直、閉口する。受け付けない。
バタ臭い、バタ臭いと、今まで一度も使ったことのない言葉を使いまくっているわけで、この用法が正しいのかどうかすら、実はよくわかっていなかったりするんだけど、まあ、それはさておき、この沢近って、よくよく考えてみれば、イギリス人と日本人のハーフという設定になっているので、顔がバタ臭いのは当然のことだ。
白人の血が流れているキャラが、白人っぽく見えるように描かれているのは、漫画家の努力としてまっとうなものだろう。それはわかる。
だけど、これがかわいいとは思えないのも事実。
初期型のほうが、個人的にはずっと好きだ。
漫画でも、アニメでも、エロゲーでもいいけれども、外人キャラと日本人のキャラの顔がほぼ同じってのはよく目にする。
たとえば、高町なのはとフェイトとか。
(そういえば、そもそもフェイトって何人なんだろう?日本人とか外国人とかいう前に、彼女は人間ですらないような気がするけど)
フェイトが何人かという問題はとりあえず、日本人以外は全部外人という乱暴な論理で片付けることにして、外国人であるはずのフェイトと日本人のなのはは、ほぼ同じ顔で描かれている。
違いといえば、フェイトの髪の毛が金髪になっていることくらいのもんで、もしこれを黒髪にしてしまえば、なのはとフェイトのどっちが日本人でどっちが外国人なんだか見分けがつかない。
それから、もう一つ例をあげておくと、「君が主で執事が俺で」に出てくるメイドの二人は外国人という設定だったんだけど、私がそれに気づいたのは「ウチのメイドは外国人が多いから」みたいなセリフが実際に出てきてからだった。ぜんぜん、外国人には見えなかったし、あの二人。たしかに変わった名前だったけど、なぜか漢字が使われていたので、外国人だとは思わなかった。
君が主で執事が俺で キャラクターセレクト(このなかで「外人」なのは、右下と左下。上の真ん中は金髪碧眼だけどれっきとした日本人)
もっとも、きみあるの場合はなのは×フェイトとは違って、キャラごとに顔は違ってはいる。目が吊り目だったり、丸っこかったりはする。
だけど、その描きわけは写実性によってるわけじゃない。もし写実性があるのなら、日本人と外国人の区別がつかないなんてことはありえないわけだし。
こういう言い方であってるのかどうかわからんけど、見ている側と絵師のあいだに、暗黙の了解があって、その了解の範囲内で変化をつけているように思える。
初期のスクランもまた、そうした了解の範囲内での絵だったように思う。
沢近は吊り目で描かれてはいたけれど、他の日本人キャラ、天満とか周防とかと比べて、とくに外国人っぽいわけじゃなかった。沢近の外人っぽさってのは、ただ単に髪が金髪として記号的に示されるだけのことだった。
それが徐々に外人っぽい絵になっていく。具体的に言えば、線が男性的、直線的になってる。
これを写実性と呼んでいいのかどうかはわからないけど、たしかに初期に比べればはるかに外人っぽい。
で、最初に書いたように、どうもこれが受け付けない。かわいいと思えない。
髪型、髪の色が違うだけで、顔は全部同じっていうキャラデザインってよくあるし、またそれはよくからかわれたりもする。
だけど、この沢近みたいに、あらかじめ了解された範囲から外れたものって、たとえそれが間違っているわけではなくても受け付けないもんだなあ、と自分で自分の感覚が面白かったので書いてみた。
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